私は写真が趣味です。
なるべく性能の良いカメラを持って、実際の色彩や様子を忠実に描写する写実性の高い写真を撮ろうと常に考え、実行しています。
写真というものは記録だと思っているからです。
私は、絵画も好きで美術館をよく訪れます。
私の好きな画家はどちらかというと写実的ではない、人に言わせると何を描いているのかわかりずらい絵画を描く人です。
写実的な絵画だったら写真にはかなわないし、写真にかなわない写実的な絵画だったら写真の方が優れていると私は思ってしまいます。
しかし、写実的ではない絵画は、写真にはない魅力があります。
人はわからないことを何で魅力などと言うんだと言いますが、私にはなぜか他の絵画にはない独特の良さが隠されていると感じてしまうのです。
私が特に魅力を感じているのはシャガールです。
乱暴とも言える筆さばきで大胆な色彩を使った絵は一度見た者の感覚をひきつけ、忘れられない強い印象を心に刻み付けます。
数年前に六本木の国立新美術館にシャガールの絵が来たときに、多くの人で混んでいる中で、私は心引かれた絵画をじっと見入って数十分立ち尽くしていました。
周囲の人の波に抗いながら立ち尽くす私の姿を、きっと周囲の人達は邪魔な奴だと思ったtことでしょうが、このチャンスを逃してはいけないと思い、見入っていました。
出口付近にあるショップでA3くらいの大きさにされた絵画購入をしましたが、今でもその絵は私の部屋を飾っています。